親子で正副大統領? 与党幹部の「支援表明」に市民が反発

【写真】即位式のために皇居に向かうドゥテルテ大統領(手前)と、長女で、南部ダバオ市長のサラ氏=2019年10月22日、東京/via Wikimedia Commons, Presidential Communications Operations Office

【10日=東京】フィリピンの次期大統領はドゥテルテ氏の長女、サラ・ドゥテルテ南部ダバオ市長で、副大統領がロドリゴ・ドゥテルテ現大統領──こんな憶測がフィリピンでまことしやかに語られ始めている。ことの発端は、与党PDPラバンのラウル・ランビノ副党首が2022年予定の次期大統領選で、ドゥテルテ大統領と娘のコンビの可能性について支持を表明したからだ。任期6年の大統領は再選が禁止されているため、権力保持の”奇策”に打って出るのではないかとの憶測が飛び交う。与党幹部の発言に、芸術家や弁護士、学者らからは早くも批判の声が上がっている。

─「2人のために一生懸命に応援する」

 ランビノ副党首の発言を、フィリピンの有力メディア、インクワイアーが6月1日に伝えた。報道によると、ランビノ副党首はABS-CBNのニュース番組の インタビューで、「長女のサラ市長が大統領選に、ドゥテルテ現大統領が副大統領選に出馬する意思を固めれば、その時は私は個人的には2人のために一生懸命に応援するだろう」と語った。すでにPDPラバンは5月31日、ドゥテルテ大統領に対して副大統領選への出馬を促すことを決議している。

 同国では大統領の再選は禁じられているため、ドゥテルテ大統領が副大統領選に出馬し当選すれば、引き続き影響力を保持することが可能になる。

─ ドゥテルテ親子の正副大統領阻止の統一グループが立ち上げへ

 現地の報道によると、芸術家、弁護士、学者、医療従事者、アクティビスト、宗教者が今週にも、「ドゥテルテ親子の正副大統領阻止」の統一グループの立ち上げを検討している。「ドゥテルテ大統領の支配と失敗した有害な政策の遺産を終焉させる運動(End President Duterte’s Rule and his Legacy of Failed and Detrimental Policies)」を展開してきたメンバー。「民主主義のための健康を守る同盟」(Health Alliance for Democracy)議長のデレン・デラパス医師は「ドゥテルテ政権は新型コロナ・パンデミックを公序良俗の問題として捉え、その責任の矛先を市民に転嫁してきた。ドゥテルテ氏は辞任すべきだ」と話している。

〈Source〉

‘Not another 6 years’: Group rises vs possible Duterte dynasty, Inquirer, June 4, 2021.

PDP-Laban exec backs Duterte-Duterte tandem in 2022, Inquirer, June 1, 2021.

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