セブのジャーナリスト殺害事件、人権委員会が調査を開始

【写真】殺害されたジャーナリストのレナンテ・コルテスさん。これが最後のラジオ番組となった=2021年7月22日、セブ島セブ市/via dyRb Radyo Pilipino on Facebook

【29日=東京】セブ島セブ市で22日にジャーナリストのレナンテ・コルテスさん(45)がオートバイに乗った何者かに銃で胸を撃たれ、死亡した事件で、独立機関のフィリピン人権委員会は27日、正式な調査を開始していることを明らかにした。

 人権委員会広報官のジャクリーン・デ・ギア弁護士が現地メディアの取材に答えた。

 デ・ギア広報官は「人権委員会はメディアに対するこの暴力を非難する。被害者に正義をもたらし、犯行に関与した者たちにアカウンタビリティ(決定や行動に対する結果説明責任)を果たさせるために、(捜査機関においても)迅速かつ公正に調査することを求める」と述べた。

 コルテスさんさんは地域ラジオ局dyRBでのラジオ番組を終え、同局を出た直後に何者かによって撃たれた。詳細は不明だが、セブ市議会議員はコルテスさんは辛辣なラジオコメンテーターとして知られていたと語った。セブ市警の幹部もコルテスさんがラジオのコメンテーターとして政治家と対立することが多かったことを認めている。6月21日には正体不明の2人がラジオ局を訪れ、コルテスさんのスケジュールについて問い合わせていたという。

 フィリピン・ジャーナリスト連合によると、ドゥテルテ大統領の政権がスタートした2016年6月30日から2021年4月30日までに、ジャーナリストらメディア関係者に対する攻撃や脅迫は223件発生。殺害は19件、殺害未遂8件。脅迫も52件確認されている。

 人権委は独立機関で、1987年憲法に基づいて設置された。「独立性」「多元性」「広範な職務権限」「透明性」「アクセス可能性」「運営効率」を基本原則としている。1995年に国連総会で採択された「国内機構の地位に関する原則(パリ原則)」を完全に遵守する団体として国連が認定。

〈Source〉
CHR investigating killing of radio commentator in Cebu, Philstar, July 27, 2021.
Commission on Human Rights, 2021, Dignity of All: About the Commission.
法務省, 2021, 国内機構の地位に関する原則(パリ原則).
〈関連記事〉ジャーナリストが銃で撃たれ死亡 セブのラジオ局付近で, SAC, 2021年7月27日.

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