労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。
◆2025年9月20日(日)
パッシグ市検察が、環境活動家ジョニラ・カストロに対し、1985年公会法に違反した疑いで召喚状を発行した。カストロは、反論宣誓供述書を提出し、9月25日に出頭するよう指示された。
カストロは、9月4日に、洪水対策事業における汚職に関わっているディスカヤの敷地内で実行された抗議活動に参加していた。
Environmental defender charged for protesting vs corruption, BULATLAT, September 20, 2025.
◆2025年9月20日(日)
9月21日の汚職に反対する抗議活動を控え、ミンドロ州からバタンガス州に至るまで、活動家らに対する嫌がらせや監視、赤タグ付けがエスカレートしていた。
Harassment intensifies in Southern Tagalog ahead of September 21 protest, BULATLAT, September 20, 2025.
◆2025年9月20日(日)
9月15日、ラジオ局GMA Super Radyo Iloiloによる国軍第3歩兵師団のエルウィン・ラムソン大佐へのインタビューで、同大佐は、農民団体代表のルシア・カパドゥシオを「反逆者」と表現し、カパドゥシオの農民団体は武装グループの都市部フロント組織だと赤タグ付けした。
Group slams military red-tagging of peasant leader in Iloilo, BULATLAT, September 20, 2025.
◆2025年9月22日(火)
9月22日、ドゥマゲテの地方裁判所は、フィリピン大学卒業生を含む6人の活動家に対し、銃器・爆発物不法所持容疑での無罪判決を下した。
東ネグロス州マビナイ市で逮捕された彼らは「マビナイ6」として知られ、2018年3月に軍隊と衝突した共産主義反政府勢力であるとされ逮捕された。
Dumaguete court acquits ‘Mabinay 6’ activists after 7 years in jail, Rappler, September 22, 2025.
Mabinay 6 freed after 7 years in unjust detention, BULATLAT, September 26, 2025.
◆2025年9月23日(水)
9月21日の汚職に対する抗議活動において、9歳の子どもを含む91人の未成年者が逮捕された。
大半の子どもは、暴動がおこった時にそばにいた傍観者である。
91 children arrested in protest is a ‘large-scale children’s rights violation’ – Salinlahi, BULATLAT, September 23, 2025.
◆2025年9月25日(木)
9月8日、カガヤンバリー地方で、国家機関のサントスと名乗る諜報員がアミハン全国農民女性連盟のリーダー エミリア・ヴェンチュラの家を訪ね、彼女の子どもに彼女の居場所を尋ねた。また、サントスはヴェンチュラを彼のバイクに乗せようとしたが、ヴェンチュラが断わるという出来事もあった。
9月10日、サントスは、村役場で村長同席のもとで、ヴェンチュラにジャッキー・ラティンに関わるなと脅迫した。サントスは、アミハン・カガヤン代表のラティンは、テロ資金供与事件の訴訟に直面することになるだろうと付け加えた。
9月12日には、今度は村長がヴェンチュラの団体のメンバー6人を呼び出し、いかなる団体にも関係しないよう約束させた。
アミハン・カガヤンの議長であり、ガブリエラ女性党の9番目の候補者である前述のジャッキー・ラティンもまた、フィリピン国軍第17歩兵大隊による継続的な監視と脅迫を受けている。
Amihan condemns harassment of Cagayan women leaders, BULATLAT, September 25, 2025.