【人権侵害タイムライン】(2025年6月18日~7月17日)

【写真出典】Facebook page of Southern Tagalog Exposure, posted June 29, 2025.

労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。


2025年6月28日、カビテ州イムスで、シェニス・ワカン、ロナルド・バルデラマ、アンドルー・ペーニャ、デン・マルティザノ、クリスティン・キリオサら文化活動家5人が逮捕された。逮捕された場所と人数から、彼らは「イムス5」と呼ばれている。

イムス5は、逮捕された時、同州における土地利用の転換と立ち退きに対する抗議のためにアートを制作しようとしていた。

Karapatan calls to free cultural activists arrested in Cavite, KARAPATAN, June 29, 2025.
Rights group demands immediate release of ‘Imus 5’, BULATLAT, July 1, 2025.


2025年6月5日、南スリガオ州リアンガで、先住民族のエリオテリオ・ウグキン(25歳)が殺害された。

Family of slain Lumad farmer in Surigao del Sur calls for justice, BULATLAT, June 30, 2025.
Rights group urge CHR to probe killing of young Lumad, KARAPATAN, July 3, 2025.


全国人民弁護士連合(NUPL)は、昨年12月7日から6ヶ月間投獄されたプルデンシオ・カルビド・ジュニアに対する不当で悪意ある投獄について、逮捕した警官の責任を追及するための法的措置を取ることを検討している。

カルビドは、以前、技術者として海外出稼ぎしていた。だが、780万ペソの懸賞金がかけられていたフィリピン民族民主戦線(NDFP)のコンサルタント プルデンシオ・カルビドだとされ逮捕された。

同コンサルタントは、2006年6月26日、南カマリネス州で他の5人とともに、国家工作員と思われる人物に拉致され失踪したままである。

Group eyes countercharges against cops over ‘wrongful’ arrest of 81-year old man, BULATLAT, July 1, 2025.
Rights group slams OSG’s motion for reconsideration, return to prison of elderly political prisoner, KARAPATAN, July 6, 2025.


最高裁判所は、活動家ジャスミネス一家のアンパロ令状と人身保護令状の申請を認めた。

アンパロ令状は、通常、接近禁止命令の形で出される。一方、人身保護令状は、当事者に危害を加える可能性のある情報の破棄や削除を他者に強制するために使用される特別な法的救済手段である。

最高裁は、ジャスミネス一家に一時的な保護を認め、被申立人であるフィリピン国家警察(PNP)とフィリピン国軍(AFP)の将校および職員に対し、申立人とその近親者に半径1キロ以内に近づいたり、近づいたりすることを禁止した。

アンパロ令状では、国軍などは、申立人らの生命や自由、安全を守ることを示すために回答書を出すよう、行方不明のジャスミネスの居場所を明確にするよう指示された。

ジャスミネスは、2024年8月にアルバイ州タバコ市において拉致された。

SC grants temporary protection to missing activist’s family. What now?, Rappler, July 5, 2025.


モンテンルパ市の裁判所は、パラワン州バラバックの先住民モルボグ族の住民が提出した、JMVセキュリティ・サービスの警備員に対する一時的接近禁止命令(TRO)の申請を却下した。

Court junks Palawan indigenous residents’ plea to stop harassment, BULATLAT, July 6, 2025.


漁民団体パマラカヤは国家人権委員会に対し、国家治安部隊による漁民団体メンバーらへの2024年6月から25年7月にナボタスで発生した一連の監視や脅迫について調査するよう要請した。

たとえば、2024年6月、クラン基地から来たという私服の男性3人がパマラカヤのメンバー宅を訪ねた。3人は、同メンバーに対してパマラカヤから脱退すること、他の団体を新たに設立することを要求した。 パマラカヤは、ナボタスにおける650ヘクタールに及ぶ海の埋め立て計画に反対している。埋め立ては、何百もの漁業施設を破壊し、1000人以上の漁民とムール貝養殖業者の避難を引き起こした。

Fisherfolk group presses CHR to act on mounting harassment in Navotas, BULATLAT, July 8, 2025.

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