フィリピン・ニュース深掘り 2025年上院選挙から見えるマルコス王国vsドゥテルテ王国の新たな構図

【写真】この1ヶ月で力を失ったドゥテルテ王国重鎮たち(左:サラ副大統領、右上:キボロイ教祖、右下:ロケ元大統領報道官)/次の資料より筆者作成 No misuse of funds, VP Sara maintains at House inquiry, Philippine News Agency, September 18, 2024. House taps PNP to capture Harry Roque, Philippine News Agency, September 16, 2024. Quiboloy coddlers face criminal raps, Philippine News Agency, September 15, 2024.

*フィリピン・ニュース深掘りでは、隔週でフィリピンでの重要な出来事を一つ取り上げ、解説・深掘りします。

栗田英幸(愛媛大学)

― ドゥテルテ王国の基盤
 2016年大統領選挙でダークホースであったロドリゴ・ドゥテルテ(以下、ドゥテルテ)が、瞬く間に人気を独占して大統領に就任して以降、彼を頂点とするドゥテルテ王国が築き上げられてきました。

 ドゥテルテ政権時からマルコス・ジュニア(以下、マルコス)への政権交代後の現在まで、ドゥテルテ王国の基盤を支えてきたのは以下の面々です。ミスや暴言の余りにも多い大統領を常に冷静に支えるボン・ゴー大統領特別補佐官(当時、現上院議員)、ドゥテルテの(虎の)威を借り、高慢に振る舞うハリー・ロケ大統領報道官(当時)、ドゥテルテの暴力装置の基盤であったダバオ暗殺団を全国組織にまで拡大したロナルド・デラロサ国家警察長官(当時、現上院議員)、自身の所有するテレビ局SMNIを通してドゥテルテのイメージとメッセージを国民に伝達した新興宗教「イエス・キリストの王国(KOJC)」アポロ・キボロイ教祖、下院議長(当時)として中国との親密化を含めてドゥテルテ政権を積極的にサポートしたマカパガル・アロヨ元大統領、そして、おそらくマルコスの父マルコス・シニア元大統領の遺した旧マルコス王国とドゥテルテ王国との橋渡しをしたアイミー・マルコス北イロコス州知事(当時、現上院議員)です。

 フィリピンでは珍しいことではありませんが、ドゥテルテ王国の重鎮たちは、2019年の中間選挙にこぞって出馬、上院議員となっています。次政権にも影響力を残せるからです。ちなみに、ロケ元報道官も上院議員選挙への出馬を強く望んでいましたが、最終的に健康問題を理由に断念しています。健康問題は言い訳で、十分な支持を得られなかったからと言われています。ドゥテルテもロケには勝ち目がないから出馬を諦めるべきと発言しており、上院選挙後にロケに大統領報道官としての役割を再び彼に与えています。2022年上院選挙に出馬したものの落選しました*。

*上院は任期6年。3年おきに半数の12人が改選される。

― マルコス王国への移行

 2022年大統領選前、サラ・ドゥテルテ(以下、サラ)は、マルコスとタッグ(ユニチーム)を組みます。旧マルコス王国とドゥテルテ王国のユニチームがここに成立したのです。結果、サラの人気とドゥテルテ王国支持層を得たマルコスは、圧倒的大差で大統領の座を獲得することに成功しました。そして、この支持率の高さこそが、敵も多いマルコス政権にとって大きな支えでした。

 マルコス政権下において、旧マルコス王国とドゥテルテ王国はマルコス=ドゥテルテ王国へと生まれ変わったように見えました。サラ人気の力で、マルコスはドゥテルテ王国最大の弱点であった人権や汚職への国内外からの批判圧力をシャットアウトし続けます。同時に、副大統領への立候補にも消極的だったサラが、名実ともにドゥテルテ王国の中軸となっていきます。マルコスとサラが互いに敬意を示し合う姿は、マルコス=ドゥテルテ王国の確固とした連携を象徴するものでした。

 しかし、今から見れば、マルコス=ドゥテルテ王国は、旧マルコス王国からマルコス王国への権力構造の変転の通過点にすぎなかったのかもしれません。ドゥテルテ王国は、もはや風前の灯火です。次々と崩れていくドゥテルテ王国重鎮たちの最近の動きについて、今後の政治的な動きに決定的に重要な上院選挙(来年5月)を視野に入れて見ていきましょう。

― 1年目の機密費大盤振る舞いは罠?機密費汚職で崖っぷちのサラ
 現政権発足時、サラ副大統領が国防長官就任を望み、マルコス大統領がそれを拒否したと言われる出来事は、マルコス王国とドゥテルテ王国の間に垣間見えた最初の亀裂です。ドラッグ戦争や反共作戦を通して人権問題で一蓮托生の国軍・警察を掌握して盤石の基盤を作りたいドゥテルテ王国の思惑をマルコスは断ち切りました。その代償が、サラへの副大統領府と教育省を通した巨額の機密費の配分です。おそらく、その多くがドゥテルテ王国維持にふんだんに利用されたのでしょう。

 しかし、2年目の予算編成では、強力な批判が左派から発せられ、マルコス王国の下院議員も同調して、多くの機密費が削減されます。サラの機密費や副大統領府と教育省の予算は監視対象となりましたが、どうもサラは1年目の機密費を湯水のように使いながら、十分な隠蔽工作をしなかったようです。最近の下院の執拗な調査によって、既に数多くの不透明かつ不適切な資金利用が明らかにされています。
 マルコスとの政策の相違により(というより、教育現場にマルコス批判を組み込むまであからさまに敵対するようになったことが理由ではないかと言われています)教育長官の座も退きました。結果、教育省での資金利用にも本格的にメスが入れられ、さらに汚職の証拠が挙げられています。
 汚職に関しては、既にマルコス大統領に首根っこを押さえられて身動きできない状況に追い込まれているように見えます。

― アイデンティティと自信を喪失?人気は未だ根強いデラロサ
 力強く暴力的な伝統的リーダーのイメージで人気を博したデラロサは、マルコス政権初期、ドラッグ戦争や反共作戦への威勢の良い威圧的、暴力的発言で自身のマッチョなイメージを維持してきました。しかし、この1年でそれはかなり揺らいでいます。国際刑事裁判所(ICC)の介入に対して、自身の身を危ぶんでいるかのような発言が何度も発せられているからです。また、ドゥテルテを父のように慕っていたはずのデラロサですが、今やマルコスの権威に屈しているように見えます。
 ICCの介入に表立っての進展はないように見えますが、最近、ドラッグ戦争の調査でデラロサに強い焦りが見受けられます。追い詰められている実感があるのかもしれません。記者会見を通して、マルコス大統領に対してドラッグ戦争に関するICC介入拒否をなんども訴えています。しかし、ICC調査の情報が国内で集められたものである以上、司法省もしくはマルコス大統領がその気になれば、人道上の罪で容易に彼を追い詰められるでしょう。

― グロリア・マカパガル=アロヨ
 サラの国防長官への指名要求に続いてドゥテルテ王国が欲したポジションの1つが、下院議長の座でした。中国の利権、対中利権を積極的にフィリピンに持ち込み、そして、ドゥテルテに引き継いだアロヨ元大統領がその座を強く欲していたようです。しかし、最終的にマルコス王国のナンバー2であり、ドゥテルテ王国排除の前面に立ち続けるマルティン・ロムアルデスが下院議長となりました。この確執は、彼女が後見人となって支えてきたサラ副大統領をも巻き込みます。
 ロムアルデス下院議長を頂点とした下院ヒエラルキーから干されたアロヨは、めっきり存在感を失ってしまいましたが、サラの予算不正疑惑に関する最近の下院調査において、積極的にサラを擁護する姿勢を見せています。下院でサラを表立って擁護する非常に数少ない下院議員の1人として、煩くはあれど、もはや取り立てて気にする必要もない程度の影響しか持ち合わせていないようにも見えます。

― アポロ・キボロイ
 ダバオ市長時代から大統領を経てマルコス政権へ移行した後のほんの数ヶ月前まで、ドゥテルテの広告塔として、そして、ドゥテルテに都合の良いフェイクニュースの発信元として機能したのが、ダバオを拠点とするテレビを中心としたメディア企業SMNIです。このSMNIを実質的に所有していたのが新興宗教KOJC教祖のキボロイに他なりません。先の大統領選でもいち早くユニチーム支持を表明し、マルコスの大統領当選に大きな役割を果たしました。
 キボロイのSMNIは、ドゥテルテ政権時代にドゥテルテ大統領の庇護の下、地方メディアから全国メディアへと一気に成長しました。マルコス政権時代に入ってからも、当初はマルコス大統領への独占インタビューを発信するなどマルコス政権との蜜月ぶりをアピールしていました。
 ドゥテルテの庇護の下、やりたい放題のキボロイは、KOJC米国支部での誘拐・人身売買等によりFBIから指名手配されていますが、ドゥテルテによってフィリピン国内で守られており、マルコス政権下でも国内で自由に活動していました。
 しかし、マルコス王国とドゥテルテ王国との方向性の違いが大きくなるにつれ、ドゥテルテがレギュラーとして参加するSMNIの番組ではマルコス批判やマルコス路線を否定・妨害する主張が目立つようになりました。その結果、左派およびマルコス王国の政治家たちから、番組内での赤タグ付けや中国資本の過度な違法参入に関して、上下院で厳しい調査を受け、放送免許を取り上げられました。次回の上院選挙でSMNIがドゥテルテ王国候補者たちの支援に影響することもできなくなりました。
 ドゥテルテ王国におけるキボロイの役割は、マルコス政権下においてもメディアだけにとどまりません。ダバオに引きこもり、革命や独立を含めた再起の機会を虎視眈々と狙うドゥテルテ王国にとって、KOJCは身を挺してドゥテルテを守る数千人規模の実働部隊にもなっています。実際、今月初めに、逮捕されそうなキボロイを守るために数千人の信者がKOJCの敷地に集まり、2000人の警察官との間で一触即発の緊張関係が一週間ほど続きました。
 ドゥテルテが今、同じ状況に陥った場合、信者に加えてダバオ市の警察や一部の軍人や退役軍人が彼を守る部隊に加わる可能性も否定できません。したがって、マルコス王国にとってはSMNIのみならず、KOJCをも無力化する必要があります。マルコスがキボロイの逮捕と国内での裁判を容認、もしくは、その指示に踏み切った背景にあるのは、このような理由があるのです。

― ハリー・ロケ
 SMNI以外でマルコス政権へのドゥテルテの個人的な批判・不満の発信元となっていたのが、ロケ元報道官です。ドゥテルテのメッセンジャーとしてのみならず、親米に傾くマルコス政権に対する中国政府の脅迫じみたメッセージも伝え、中国政府のメッセンジャーとしての役割をも担ってきました。中国との戦争で米国は助けてくれず見捨てられる、中国との戦争はフィリピンの破滅だ、中国は信頼に足る、ドゥテルテ政権時代の秘密協定で平和は保たれていた、等々。フィリピン国内のメディアのみならず、中国のメディアや中国で開催される特別講演等を通じて、何度もこのようなメッセージがロケを通じて国内外に伝えられてきました。親米に完全に舵を切ったマルコス王国にとって、マルコス政権の選択に疑問を投げかけ、国民の不安を煽る彼の発言は無視し得ないノイズに他なりません。

 マルコス王国にとって耳障りなロケも、今月に入ってとうとう排除されました。元バンバン町長アリス・グオの中国スパイ疑惑事件は、世界中の注目を集めました。彼女が違法誘致に関わっていたとされる中国企業によるフィリピンでのオンラインカジノ企業(POGO)。大規模かつ非道な人身売買が明らかになったPOGOも、フィリピン政府によって徹底的に調査され、排除されることになりました。同時に、中国スパイ狩りとも言えるような調査も、中国と関係するビジネスや政府関係機関を対象に進められました。ロケが初めからそのいくつかの調査のターゲットに入っていたことは間違いありません。そして、POGO関連で押収した資料の中から、ロケが違法POGO誘致に積極的に関わっていた証拠が発見されたのです。
 この1ヶ月余の間、ロケは下院議会から執拗な追及を受け、虚偽報告(本人は回答ミスと主張)や情報提供拒否(本人は要求された情報が調査と関係ないと主張)を理由に侮辱罪に問われ2度拘留されました。下院議会との正面切った議論に見切りをつけたのでしょうか、調査委員(その後ろ盾のマルティン・ロムアルデス下院議長)は「権力の濫用だ」との強い批判をメディアに対して投げた後、彼は逃走を選択しました。国内のどこかに潜伏しているようです。

― 残された人たち
 ドゥテルテ王国で残るのは、アイミー上院議員、ゴー上院議員、そして、今のところマルコスにとって如何様にも料理できそうなドゥテルテの2人の息子くらいでしょうか?

 アイミーにとって、亡命先の米国からの帰国、そして父やマルコス・ファミリーの名誉挽回の機会を作ってくれたドゥテルテは、いくら感謝しても足りないくらいの恩義を感じているようです。絶えずドゥテルテ王国を庇い、ドゥテルテを蔑ろにする大統領(弟)を何度も諌め、しかし、それはいつしか弟への批判に変わりました。マルコスにとってアイミーは頭が痛い存在でしょう。

 しかし、マルコスにとって全く頭が上がらない(ように見える)母イメルダ・マルコス(以下、イメルダ)の目が黒いうちは(健康にかなり不安があるようですが)、アイミーに厳しくあたることはできないでしょう。マルコスの代わってドゥテルテ王国排除を指揮するロムアルデスも、伯母であるロムアルデス・ファイリーを旧マルコス王国の中核に引き入れたイメルダの顔色を伺います。イメルダの顔色を伺う必要がなくなった後のアイミーへの対応の変化に注目したいところです。

 マルコス王国にとって、次の排除目標はゴー上院議員でしょう。ガサツで隙の多い他のドゥテルテ重鎮たちと異なり、攻めあぐねているようです。彼に対する目立ったアクションは、今のところ見えません。

 現在のところゴーは来年の上院議員選挙での当選が確実視される人気候補です。2ヶ月前の世論調査(OCTA)では、上院候補者(と目されている)の中でゴーは第2位の人気を誇っています。次期上院選挙でドゥテルテ王国重鎮たちを確実に落とし、可能な限り自陣営の政治家で当選者を独占するのが、マルコス王国にとって最大の課題であることは間違いありません。マルコスたちは、ゴーの弱点を必死に探しているはずです。ドゥテルテ時代の大規模汚職疑惑を蒸し返すのか、それともPOGOや中国スパイの調査の延長線上に関係を見出すのか、ドゥテルテの軽率な行動に巻き込まれて隙を見せるのか? 来年の上院選挙に向けての注目点の1つです。

― もはやマルコスの胸三寸?
 アイミー、ゴーは未だ安全圏にいるようですが、ドゥテルテ王国の命運は、既にマルコスの胸三寸にあるように見えます。さっさと抗争から大人しく手を引けば、今なら見逃してやるという段階でしょうか。「上院選挙に出馬せず、引っ掻き回さず、田舎に引きこもっていろ!さもないと強引に法的手続きを進めて刑務所に入れるぞ!」とのメッセージがドゥテルテ王国重鎮たちに発せられているのです。

 しかし、重鎮たちの人気は未だ高いままです。ゴー、アイミー、デラロサは、2025年上院選挙候補者に関する世論調査で、2位、4位、5位に位置しています。完全に詰んでいるかに見えるドゥテルテ王国重鎮たちにとって、今をなんとか耐え凌ぎ、2025年上院議員選挙で当選すれば、生き残りの道筋も見えてきます。

 恩義あるドゥテルテ王国に対してマルコスも手荒な決着を望んではないでしょう。しかし、いつ堪忍袋の緒が切れるのかは分かりません。ドゥテルテ王国が耐え凌げるのか、マルコス王国に屈するのか、これから来年5月の選挙まで、ますます目が離せません。

― 次なる対立は?
 上院選挙において、ドゥテルテ王国の次にマルコス王国が気をつけるべき明確な敵は、左派バヤン連合ではないでしょうか?下院議会でサラの予算不正利用疑惑を執拗に追求し続けてきたフランス・カストロ下院議員を筆頭に、バヤン連合は12人を候補者として擁立するようです。バヤン連合にとって、マルコス王国とドゥテルテ王国に違いはありません。非人道的で汚職に塗れた政治を実施してきた同じ穴のムジナであり、サラを攻撃する同じ論理でマルコス王国にも攻撃を行ってきています。サラの抑えに都合が良いとして放置されるのか、それとも敵としてバヤン連合への抑圧を強化するのか、マルコス王国はどちらを選択するのでしょうか?

 さらに上院選挙よりも先の話になるかもしれません。マルコス王国にとってドゥテルテ王国の次に無視できないのが、ロムアルデス王国との間の対立です。今はロムアルデス・ファミリー出身のイメルダによって、マルコスとロムアルデスは磐石の関係に見えます(イメルダの名前は、イメルダ・ロムアルデス・マルコス)。しかしマルコス大統領の人気に終わりが見え始めた時に、その見えない境界線に亀裂が入る可能性は高いでしょう。マルコス王国とドゥテルテ王国の関係がそうであったように。

〈Source〉
Bato dela Rosa urged to explain role in Duterte ‘drug war’ before ICC, Inquirer, September 21, 2024.
Go, ‘Bato’, Philip Salvador join PDP’s senatorial lineup for 2025, ABS-CBN, September 20, 2024.
Impeaching VP Sara Duterte ‘necessary’ – Bayan, Inquirer, September 23, 2024.
Makabayan to field ‘full’ Senate slate in 2025 polls, ABS-CBN, September 11, 2024.
Roque’s daughter files writ of amparo petition vs. House quad comm, ABS-CBN, September 23, 2024.
Take part in Rappler’s 2025 senatorial election survey, Rappler, September 19, 2024.
Tulfo brothers, Sotto, Go top latest OCTA senatorial survey, GMA News, September 19, 2024.
Who were the few lawmakers who defended Sara Duterte during 2025 OVP budget hearing?, Rappler, August 28, 2024.
動き出す次期上院選挙候補者たち(1):注目すべき現職上院議員(フィリピン・ニュース深掘り), Stop the Attacks Campaign, March 1, 2024.
上院議長交代劇の裏側(フィリピン・ニュース深掘り), Stop the Attacks Campaign, June 7, 2024

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