【人権侵害タイムライン】2025年7月31日~8月23日 

【写真出典】(右) BREAKING, Facebook page of Altermidya, August 15, 2025., Rights groups slam military over disrupted Negros meeting, Daily Guardian, August 15, 2025.これらの写真をChatGPTで加工.

労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。


ACT教員党とカバタアン党の下院議員らは、2023年6月14日に西ネグロス州ヒママイラン市で発生したファウスト一家殺害事件やその他の国際人道法違反について捜査を求める決議案を下院人権委員会に提出した。

ファウスト一家殺害事件では、砂糖労働者であるロリー、エメルダ・ファウスト夫妻、その子どもベン(14歳)、ラヴィン(11歳)が殺害された。目撃者は、加害者は国軍第94歩兵大隊であると証言。

ファウスト夫妻は農民組織とフィリピン独立教会のメンバーで、殺害されるまで、赤タグ付けや嫌がらせ、不法の調査などを受けてきた。

Makabayan bloc files house resolutions seeking probe into Fausto massacre, other IHL violations in Negros, PAGHIMUTAD, August 12, 2025.


8月13日、西ネグロス州カンドニ町で開かれた地域の集会で、国軍第15歩兵大隊民間軍事作戦部隊の兵士が、農民や先住民族に嫌がらせをした。

同兵士は、パーム油プランテーションの影響を受けている農民や地域住民の集まりに、突然参加した。パーム油プランテーションは、6000ヘクタール以上のアブラヤシ畑を開発中のコンサンジ・グループの子会社であるハシェンダ・アジア・プランテーション社が所有。

ハシェンダ・アジア・プランテーションのプロジェクトに反対する農民らへの脅迫や威嚇は、ますます強まっている。

Rights groups slam military over disrupted Negros meeting, Daily Guardian, August 15, 2025.
Sgt. harasses palm oil-affected farmers, IPs during community meeting; searches for PDG organizer, PAGHIMUTAD, August 14, 2025.


2025年7月16日午前6時頃、西ネグロス州カンラオン市で、農民のジョビー・パハルドが、農地の小屋にいたところ、「投降者」を連れた兵士に声をかけられ、フィリピン共産党軍事部門新人民軍(NPA)のメンバーだろと言いがかりをつけられた。パハルドが強く否定すると、兵士らに殴られ、このことを誰にも言うな、口外したら殺すぞと脅された。

その9日後7月25日午前9時頃にも、同市において、ジェロームとホセの兄弟がNPAを支持しているという理由で国軍に呼び出され、支持しないよう警告された。

62nd IB, ‘surrenderees’ beat farmer, threaten residents in Canlaon, PAGHIMUTAD, August 15, 2025.


元フィリピン大学学生のデジレー・ハラニラ=パトゥニョグは、銃器および爆発物の不要所持容疑について無罪判決を受けた。

NEWS UPDATE, Facebook page of Pagbutlak, August 15, 2025.


マリキナ市バランガイ・フォーチュンにあるガブリエラ女性党員の自宅で、国家捜査官が尋問した。

国家捜査官がガブリエラ党員に接近したのは今回が初めてではない。8月10日にも、私服を着た正体不明の男性3人が地元のリーダー、テス・デ・ジェススに近づき、「政府に投降」するよう求め、「援助」まで申し出た。

BREAKING, Facebook page of Altermidya, August 15, 2025.


西ネグロス州ヒママイラン市で、国軍第94歩兵大隊の「リカ」と言われる兵士が、同市在住のブクロイ・タギニを殺すといって脅迫した。

人権擁護ネグロス(HRAN)によると、タギニは飲み会への参加を強要され、NPAに関する情報を開示するよう圧力をかけられた。

9月21日運動南ネグロス支部によると、同大隊は、5月以来カバンカラン市で市民団体リーダーらへの嫌がらせを続けてきた。

同支部によれば、第94歩兵大隊の兵士らは、罪のない農民らに銃を向け、民間機関向けの政府サービスを乗っ取っている。

94th IB soldier threatens to kill farmer, harasses communities in Southern Negros, PAGHIMUTAD, August 19, 2025.


8 月22日、カピス州タパス町で、国軍が民間人のコミュニティ付近を空爆した。国軍は、武装組織との「遭遇戦」があったと主張。

これは、国際人道法の明確な違反である。

ALERT: Mga komunidad sa Tapaz, Capiz, ginbombahan sang militar!, Facebook page of Anakbayan Panay Island, August 23, 2025.

「私の家には 奴隷 家政婦がいた」

不平等に扱われるフィリピン人の意外な理由とは?

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