労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。
◆2024年11月18日(月)
11月13日に、ヒママイラン3のうちの2人で活動家のシー・ジェイ・マタルロとジョン・マイケル・テクソンが無実の判決を受け釈放された。国軍は、マタルロとテクソンが銃器と手りゅう弾で武装していたことをボディカメラに記録したと主張したが、その動画を提出することができなかった。
2人は、2022年3月18日、西ネグロス州ヒママイラン市で、滞在していたところを国家警察と国軍の合同部隊に襲撃され、和平コンサルタントのパトリアルカと共に逮捕された。
ジョン・マイケル・テクソンは、2017年に東ネグロス州ギフルガン市で殺害された漁民団体パマラカヤの議長アルベルト・テクソンの息子。
JUST IN | Youth activists CJ Matarlo, John Michael Tecson found not guilty, Facebok page of Tug-ani, November 18, 2024.
※Tug-aniは、1974年から続く、フィリピン大学セブ校の公式学生刊行物。
◆2024年11月18日(月)
殺人などの容疑で勾留されていた8人の活動家らに無罪判決が下された。8人は、2019年に起訴されたヒママイラン7と呼ばれる7人と、2023年に同容疑の被告人に加えられた活動家1人。
彼らは、2018年5月12日に西ネグロス州ヒママイラン市で発生した国軍第62歩兵大隊に対する待ち伏せ攻撃の容疑者として起訴された。この待ち伏せ攻撃で、国軍兵士2人が殺害され、7人が負傷した。
Court: No evidence links ‘Himamaylan 7’ to Negros Occidental ambush, Rappler, November 18, 2024.
‘We lost so much’: Himamaylan 7 families speak out after acquittal, Rappler, November 18, 2024.
◆2024年11月20日(水)
国軍と国家警察の合同部隊が、ラ・ユニオンとイロイロで、全国的な漁民団体パマラカヤの地方支部リーダーらの家に押し入り、理由を告げずに一人を逮捕しようとした。
また同日、イロイロで、国家警察は団体メンバーのタイ・ヴィクトリノ・ヴェルガラ(70)を逮捕しようとした。
Military forces repress and harass fisherfolk leaders in La Union and Iloilo, Facebook page of PH News Today, November 29, 2024.
◆2024年11月21日(木)
11月21日朝、西ネグロス州カンドニ町で、国軍がフィリピン共産党軍事部門新人民軍(NPA)メンバーであると確認したという6人を殺害。
※6人はNPAだったのか、武装していたのか、遭遇戦は実在するのかなどについて、引き続き情報収集していきます。(SAC)
Soldiers kill 6 suspected NPA rebels in Negros Occidental encounter, Rappler, November 21, 2024.