労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。
◆2023年8月7日(月)
国家警察は、2023年8月6日に南コタバト州コロナダル市で発生したフアニート・ポリシオス司教殺害事件について、容疑者を特定したと述べた。
Preacher’s murder sends ripples through Koronadal evangelical churches,Rappler, August 7, 2023.
◆2023年8月9日(水)
ジェラルド・バンタッグ矯正局(BuCor)元局長は、2023年7月10日付で提出された控訴裁判所への請願書において、放送作家パーシー・ラピッドと受刑者ジュン・ヴィリアモールの殺害に関する殺人罪の起訴取り消しを求めた。
Bantag questions murder raps before CA, Philstar.com, August 9, 2023.
◆2023年8月9日(水)
ナヴォタス市警のアラン・ウミピッグ署長が、ラップラーとの電話インタビューにおいて、2023年8月2日に市内の川でボートに乗っていたジェルホード・ジェンボーイ・バルタザール(17歳)に発砲し殺害したことを認めた。
同署長は、発砲は威嚇射撃だったと主張したが、被害者家族は6人の警察官を殺人罪で告発し、6人は逮捕、勾留されている。
フィリピン国家警察活動マニュアルにおいて、威嚇射撃は禁じられている。
Cops kill 17-year-old in Navotas mistaken as suspect, Rappler, August 9, 2023.
◆2023年8月10日(木)
人権擁護団体は、上記ジェルホード・ジェンボーイ・バルタザール(17歳)殺害を非難し、不処罰の慣習を止め、警察官は市民の保護を優先すべきであると主張した。
ナヴォタス市警のアラン・ウミピッグ署長は威嚇射撃だったと主張したが、バルタザールの検死をした法医学病理学者ラケル・フォーチュン医師によれば、バルタザールの死因は頭部を貫通する銃弾による大脳損傷と船から落下した際の溺水による窒息である。
Rights groups condemn cops’ fatal shooting of minor due to ‘mistaken identity’, Philstar.com, August 9, 2023.
◆2023年8月11日(金)
カビテ州イムス警察のドラッグ取締部隊の9人が、8月2日に実行されたドラッグ撲滅作戦中に、退職教員の家から略奪したとして強盗の容疑で告訴された。
Robbery raps filed vs 9 Cavite cops, Philstar.com, August 11, 2023.
◆2023年8月11日(金)
ビコールのメディア団体は、ラディオ・ナティン(全国100局以上のコミュニティラジオネットワーク)のレポーターが2023年8月2日に不当に逮捕され3日間勾留されたことに関して、イリガ市警を強く非難した。
Bicol media groups condemn Iriga City police over arrest of reporter, Rappler, August 11, 2023.
◆2023年8月11日(金)
子どもたちの教育の権利擁護団体が国家人権委員会に対し、2023年7月下旬にスルタン・クダラット州で発生したルマド学校元教師ロウェ・リボットの殺害について調査を開始するよう訴えた。
NGOs seek probe into killing of former Lumad teacher in Sultan Kudarat, Rappler, August 11, 2023.