【人権侵害タイムライン】(2024年10月6日~10月19日)元ダバオ市警察署長ガルマ爆弾証言,米国人の人権擁護活動家送還,サリサリストア店主テロ資金調達防止法違反で起訴など 

【写真】 (左)送還された米国在住の人権擁護活動家,(右)国軍による学校占拠の経験を語るルマド学校の生徒/via American activist blacklisted, barred from entering the Philippines, Bulatlat, October 10, 2024., Rescued Lumad youth debunks kidnapping, child-abuse raps against Talaingod 13, Bulatlat, October 17, 2024.

勾留されているジャーナリストのフレンチー・マエ・クンピオと人権擁護活動家のマリエル・ドメキルの弁護人は、控訴裁判所(CA)に対し、反マネーロンダリング評議会(AMLC)による民事没収の申し立てを認めたマニラ裁判所の判決を破棄し、無効とするよう求めた。 2020年12月、AMLCはクンピオとドメキルに対し、逮捕時に押収した金はフィリピン共産党とその軍事部門新人民軍向けであると主張し、民事没収を申し立てた。

クンピオは草の根ジャーナリストであり、ニュースサイト「イースタン・ビスタ」の責任者である。 クンピオとドメキルは、2020年2月に実行された一連の偽装捜索・押収作戦の中で逮捕された活動家5人(タクロバン5と呼ばれる)のうちの2人。

CA asked to reverse decision granting civil forfeiture vs. Frenchie Mae Cumpio, Altermidya, October 7, 2024.


10月6日、「フィリピン人権擁護ポートランド委員会(PCHRP)」の委員長であるコープランド・ダウンズが、フィリピンへの入国を禁じられ、マニラの空港に数時間留め置かれた末にそのまま米国へ送還された。

「フィリピン・米国人権擁護国際委員会(ICHRP-US)」によると、ダウンズは2022年にフィリピンでデモに参加したという理由でブラックリストに載っているため、フィリピンに入国できないと言われた。 彼は詳しい説明もなく、米国行きの便で送り返された。

同団体によると、ダウンズは国内での抗議活動には参加していない。 彼は2022年の国政選挙期間中、国際ICHRPが組織した国際監視団(IOM)の一員としてフィリピンに滞在していた。 この時IOMは、広範な票の買収や電子開票機の不具合、嫌がらせや脅迫、政治的な逮捕や拘束、多数の致命的な暴力事件を記録した。

American activist blacklisted, barred from entering the Philippines, Bulatlat, October 10, 2024.


10月11日に開かれた下院の四委員会合同委員会において、ロイナ・ガルマ元フィリピン慈善宝くじ事務局(PCSO)長は、ドゥテルテがダバオで実行したドラッグ戦争(ダバオモデル)を全国規模で実行する人物を探していると彼女に連絡したと証言した。連絡を受けた当時ガルマはセブ市警察署長で、ドゥテルテがダバオの市長時代には、同市警察署長を務めた。

ガルマによれば、ダバオモデルでは3段階の報酬が支払われた。 容疑者が殺された場合の報酬、計画された作戦の資金、そして、作戦経費の払い戻しである。

犠牲者親族らは、ドゥテルテは罰せられなければならないと憤った。

‘Punish Duterte’ – kin of drug war victims, Bulatlat October 12, 2024.


マウンテン州ベサオにおいて、先住民族でサリサリ・ストア(自宅の一角で営まれる小さな商店)経営者のマーシリン・ピララが、共和国法第10168号(2012年テロ資金調達防止・抑制法)に違反したとしてイロコス州警察から告発された。

Ilocos police files financing terrorism raps against small store owner, Bulatlat, October 12, 2024.


南タガログのアライザ・マリ・レミタは、複数の殺人未遂容疑とともに、共和国法第11479号(2020年反テロ法)違反、共和国法第10168号(2012年テロ資金調達防止・抑制法)違反で司法省に起訴された。

国軍によれば、自首した元フィリピン共産党軍事部門新人民軍(NPA)兵士2人は、レミタが調理した食事とともに5万ペソの現金をNPAに供与したと証言した。

For cooking adobo, civilian charged with financing terrorism, Bulatlat, October 16, 2024.


10月17日に開かれた「タリンゴッド13を守れ」の発足式で、ルマドの青年が「2018年11月に私たちの学校が閉鎖されたとき、国軍は私たちの命を脅かした。 私たちが学校を出なければ、先生や生徒を殺すと言われた」と述べた。

タリンゴッド13とは、タグムの地方裁判所から誘拐と児童虐待の有罪判決を受けた人権擁護活動家やルマド学校の教師ら13人のことである。サツル・オカンポ元バヤンムナ代表やフランス・カストロ下院議員を含む13人は、二つのルマド学校の強制閉鎖によって被害を受ける生徒らの救出を支援した。

私たちの学校を守れ(Save Our Schools:SOS)ネットワークによると、国軍はミンダナオ島のルマド学校で48件に上る占拠事件を起こし、19校を破壊した。ドゥテルテ前政権が終わるまでに、国軍は210以上のルマド学校を強制的に閉鎖した。

Rescued Lumad youth debunks kidnapping, child-abuse raps against Talaingod 13, Bulatlat, October 17, 2024.

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