労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。
◆2024年1月10日(水)
2023年11月に西ミサミス州で発生したラジオキャスター フアン・「DJ・ジョニー・ウォーカー」・ジュマロン殺害事件について、容疑者3人が当局によって特定された。
3 suspects in killing of Misamis Occidental broadcaster identified, INQUIRER. NET, January 10, 2024.
◆2024年1月12日(金)
ケソン市検察は 「十分な証拠がない 」という理由で、フランス・カストロ下院議員によるドゥテルテ前大統領から脅迫されたという訴えを却下した。
No local trial for Rodrigo Duterte as QC prosecutors junk grave threat suit, Rappler, January 12, 2024.
◆2024年1月12日(金)
11日、ヒューマンライツ・ウォッチが2023年のレポートを発表。
フィリピンの人権状況は、デ・リマ前上院議員の保釈やマリア・レッサへの無罪判決など良いニュースがあるものの、超法規的殺害、活動家やジャーナリストに対する攻撃、54年の歴史を持つ共産主義反乱軍との武力紛争中に行われた暴力行為など、依然として悲惨な状況にあると指摘。
Int’l watchdog on human rights under Marcos: Some good news but situation still grim, INQUIRE. NET, January 12, 2024.
◆202年1月13日(土)
ドゥテルテ前大統領に対する訴訟の却下を受け、フランス・カストロ下院議員は、自身と家族に与えた恐怖(ドゥテルテ前大統領による殺害予告による)が認識されなかったことに落胆したと語った。
Castro dismayed over dismissal of grave threat raps vs ex-president Duterte, Philstar.com, January 13, 2024.
◆2024年1月13日(土)
2024年1月15日からの反テロ法完全施行を控え、国連の専門家6人が2023年10月にフィリピン政府へ送った書簡を公開した。人権監視団に対する「司法を悪用した嫌がらせ、団体事務所襲撃、標的を絞った金銭的制裁」の事例や、「テロリスト」容疑者を追うための「一見歯止めがないように見える権限」について説明するよう政府に求めた。
書簡には事例として、フィリピン農村部宣教師団(RMP)やフィリピン・キリスト合同教会(UCCP)の資産や口座凍結、フィリピン教会協議会(NCCP)司祭らの逮捕、RMPメンバーらの55万ペソ以上の現金が「不法に押収」された疑いなどが挙げられた。
6 UN experts flag ‘unchecked’ antiterror powers in letter to Marcos, INQUIRER. NET, January 13, 2024.
Facebookpage of Karapatan, January 12, 2024.