労働団体や人権活動家、ジャーナリストらを標的とした殺害、拉致、逮捕・勾留などの事件を、7日から10日ごとにまとめて時系列でお知らせします。事件の詳細については、出典をご覧ください。
◆2023年10月4日(水)
労働組合組織「5月1日運動(KMU)」のオーガナイザー ジュード・タデウス・フェルナンデスが、リサール州の彼が滞在していた家で、2023年9月29日16時頃、フィリピン国家警察犯罪捜査・摘発グループに射殺された。
国家警察などがフェルナンデスに捜索令状を提示したところフェルナンデスが反撃したために発砲したと、当局は主張した。
KMUは、フェルナンデスは組合活動家であり武器は持っていなかったと反論している。
ALERT: KMU Labor organizer, brutal na pinaslang sa Rizal, Facebook page of KMU International, October 4, 2023.
◆2023年10月4日(水)
先住民族人権活動家ジョブ・アベドネゴ・デヴィッド(29歳)とピーター・デル・モンテ(29歳)、アリア・エンセラ(19歳)が国軍第203歩兵旅団傘下の第4歩兵大隊の部隊よって拉致されたと、人権擁護団体カラパタン南タガログが発表した。
デヴィッドとデル・モンテ、エンセラが最後に目撃されたのは2023年9月19日。3人は、東ミンドロ州ボンガボンで、この地区周辺で実行された爆撃と砲撃に関する調査をしていたという。10月1日、デヴィットとデル・モンテの家族が、国軍第203歩兵旅団を名乗る不審なフェイスブック・アカウントから連絡するようにとのメッセージを受けとった。
Surface Job Abednego David, Peter “Jimby” Del Monte Jr. and Alia Encela! Stop state-enforced disappearances of activists and rights advocates!, Facebook page of Karapatan Southern Tagalog, October 4, 2023.
◆2023年10月7日(土)
全国人民弁護士連合は、2006 年にレイモンド・マナロとレイナルド・マナロ兄弟に対して行われた誘拐と深刻な身体的傷害を伴う違法拘禁の事件で、ジョヴィト・S・パルパラン退役陸軍大将ら数人が無罪判決を受けたことに失望したと発表した。
マナロ兄弟は、2006年2月にブラカン州サン・イルデフォンソの自宅で拉致され、2007年8月に逃亡した。この刑事訴訟は、2人が拘禁されている間に拷問を続けたパルパランらの責任を追及するものであった。
On M/Gen. Palparan’s acquittal in the kidnapping and serious illegal detention case of Raymond and Reynaldo Manalo, Facebook page of National Union of Peoples’ Lawyers, October 7, 2023.
◆2023年10月6日(金)
リー・スダリオとノーマン・オルティスが、2023年9月29日、ヌエヴァ・エシハ州ガバルドンで、軍服を着た武装集団に拉致された。
スダリオは、2022年11月に、国家警察によって共産党軍事部門新人民軍(NPA)メンバー容疑者として名指しで言及されていた。
Facebook page of Karapatan Central Luzon, October 6, 2023.
◆2023年10月6日(金)
ブラカン州サン・ホセ・デル・モンテで、武装した警備員らが、農民のティロンとカルメリタ・サギッドの庭と家屋を柵で囲った。警備員らは、「その土地は自分の土地である」と主張しているエブリン・ガルシアという人物が同市の都市建築担当官事務所から受理したという許可書を農民らに提示した。
同地域の農民らは、絶え間ない脅迫や直接的な攻撃にも関わらず、耕地と居住地のために闘ってきた。
URGENT ALERT. Oktubre 6, 2023, Facebook page of Kilusang Magbubukid ng Pilipinas – KMP, October 6, 2023.